2015年2月5日木曜日

浜松合唱塾2月の練習

浜松合唱塾2月の練習

場所:南部協働センター
日時:2015/2/1(日)13:00~17:00
参加者:38名

練習曲
リフレイン(1回通し)
萩原英彦/白い木馬
水のいのち(1回通し)
モテット3 第1曲目、コラール

まずはじめに、「リフレイン」を歌った後の後味の良さは、何に由来するのであろうか?
練習、本番を問わず、今ここに音楽を作るために集まった皆さんとの
「一期一会」を大切にしたい、という空気がまず溢れてくる。

今日は「白い木馬」を中心に進める。全曲を一度通し、IV、II、I、III、Vと
細かい部分を考えつつ進行する。

本日の醍醐味は、「白い木馬」という曲全編に表現されている重いテーマのこと。


詩は、ブッシュ孝子さんが、「死を予感した最後の数か月の間に、こみあげ、
あふれてくることばを書き綴った」ものから、作曲者が5曲選んだもので、
曲の構成も、宗教音楽のようによく練られている、ということを具体的に教わり、
確認する。特に、今回の合唱塾の教材に選ばれたバッハのモテットや、
フォーレのレクイエムと同じように、曲の構成は、IIIを中心に、
前後にシンメトリー(対称形)となっている。
本日の練習の順番も、そのことが理解できるように、配慮してくださる。

4曲目の「小さな詩」は、真夜中に翼が生えて、夜の闇にさまよいでる話。
また2曲目「ゆきんこが遠い国から」は、今度は、天からゆきんこが地上におりてくる話。
ミサ曲ならば、グロリアとサンクトゥスに相当する場所で、いずれも天国と地上をつなぐ
天使のような存在が描かれている。

対称型の中心にくる第3曲目が「折れたバラ」。命の象徴である「赤」いバラが、
地に打ち捨てられたにもかかわらず、ずっと美しく輝いて見える(=自画像)。
P36、ずっとー、ずっとーという部分が3拍ずつ3回登場するのは、三位一体である
父と子と聖霊を表現しているようで、この曲の祈りのきわみである。
また、この部分は、切ない! その祈りの緊張がほぐれて、終結部は、
涙のようなつゆを宿したバラが、ずっと、輝いてみえる。

さて、曲の冒頭で登場する動機について、雨森先生が平林先生に問いかける。
「曲全編にまたがってたびたび登場するこのピアノのテーマは、いったい何を
表しているのでしょうか?」。平林先生「うーん、どこにも行き場所のない
不安定な心を表現するのかなぁ・・・」。
ブッシュ孝子のテーマ。魂が浮遊するような不安なテーマ。完全ではないけれども、
十字架音型ですね。と、雨森先生は色々な表現をされた
(これは、フォーレのレクイエムにも登場する形式で、曲全体がこのテーマによって、
統一されている)。

いつものことであるが、雨森先生と平林先生の練習は、充実している。
曲の内容そのものへの正面からのアプローチ。平林先生のピアノは、とにかく凄い!
我々塾生は、まだよく呑み込めていないのにもかかわらず、緊張感が高まり、
持てる力は、全て、いつのまにか自然と引き出されていく、という感じ。
また、次回が楽しみ!  (なごはる)

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